
「0〜2歳の園って、小さい子のお世話だけだからラクそう」
「小さい園より、大きい園のほうが学びが多そう」
そんなイメージ、、ありませんか?今日はそれが案外簡単に覆る話をしようと思います。
私は新卒で、保育事業を営む株式会社に就職して、都内の0〜2歳児だけの保育園に配属されました。
そこで6年間働いて見てきた「乳児だけの園のリアル」です。

私の体験談と共にお伝えしたいと思います。😌
都内の乳児園は、こんな場所にある
都内の保育園は、狭いテナントの中に作られていることが多いです。
ある園では、なんと元銭湯の建物を保育施設に変えていました。実習で行った「THE保育園」のイメージとは全然違って、新卒の私は衝撃を受けました。
私が勤めていたのも、駅前のマンションの一角に設けられた保育園。
そのマンションに住む方や、駅前の便利さを理由に預ける方も多くて、4月の募集で定員に達するほど需要のある園でした。
0歳が10人、1歳と2歳が20人ずつくらいの、にぎやかな園です。

園庭がない=毎日の外遊びが「プチ遠征」
マンションの一角なので、園庭がありません。外遊びは近くの公園や神社。ちょっとした散歩なら、電車を見に踏切や高架橋へ。
狭い室内では体を動かすにはちょっと物足りず、園外に出ることが多い毎日でした。
だからこそ、安全管理は徹底していました。
- 連れ去り防止・迷子防止などの事故防止チェックをクラスで毎週読み合わせて確認し合う
- 引率は必ず3〜4人体制
- 公園の安全確認・危険物のチェック
整備された園庭で遊ぶのとは違って、普段の戸外遊びがちょっとした遠征のような感覚。毎回、緊張感がありました。
外に出られない日こそ「室内遊びの質」が問われる
ビル街ということもあり、夏は外が暑すぎて室内遊びが増えます。
気軽に外に出られない実態があるからこそ、”0〜2歳児の室内活動の質を上げる工夫”がとても大切にされていました。
クラス内でたくさん話し合って、子どもの発達に合わせたおもちゃや空間の環境設定を考える。
園庭という恵まれた環境がないぶん、「限られた環境の中で、この子たちにどんな経験をさせてあげられるか」を考え続けるスキルと知識が重要視されていて、そういう研修もたくさんありました。
たとえば、当時のクラスで実際にやっていた遊びの工夫はこんな感じです。
| 年齢 | 楽しい遊びのポイント | おもちゃの例 |
|---|---|---|
| 0歳児 | 剥がす・引っ張る・音が鳴る・舐めて感じる、が楽しい手作りおもちゃ | ガラガラ、いたずらボード、ホース輪っか |
| 1歳児 | 指先を使った遊び | ストロー落とし、紐通し、ボタンはめ |
| 2歳児 | 箸やスプーンを使う遊び・指先遊び・運動遊び | パクパクくん、洗濯バサミ、サーキット |
いま振り返ると、園庭がなかったからこそ鍛えられた部分だと思います。
保護者のリアル:頼れる人が、近くにいない
都内の園で感じたのは、保護者の「故郷が遠い」率の高さです。
じいじ・ばあばが遠くに住んでいて、簡単には頼れない。
だから、お子さんの体調不良の連絡をしてもすぐにはお迎えに来られないご家庭も多かったし、ファミリーサポートを利用している方もたくさんいました。
私のいた園は7時〜19時まででしたが、当時の都内には21時まで開いている園もあって、その需要も確かにあるんだろうなと感じるほど、お母さんもお父さんも本当に忙しそうでした。
当時まだ結婚もしておらず実家暮らしだった私からすると、尊敬しかありませんでした。
行事は小学校を借りて。合言葉は「チームワーク」
園庭がないので、運動会などの行事は近くの小学校を借りて行っていました。これも学校との連携が要。
私の勤めていた園は学校まで少し距離もあり、準備物の確認や持ち運びの移動も結構大変で抜かりなく進めるための話し合いも繰り返し行っていました。
「当たり前」の環境が揃っていないぶん、先生たちの連携とチームワークがとにかく重要でした。

「首から上のケガはすべて報告」——0〜2歳児保育の専門性
会社の方針で、首から上のケガはどんなに小さくてもすべてケガ簿として報告。場合によっては通院も園が対応することが多く、細かな配慮が求められました。
保育士たちも、怪我の原因をクラス内や施設全体で振り返り、ケガ簿を作成した上で繰り返さないような工夫として環境設定を考えたり、散歩や公園までの行き方(手を繋ぎ歩く子どもとカートに乗る子どもを発達段階やその時の様子に合わせて見直すなど)を改めて考えたりしていました。

ただいつも話し合いで出るのは、
「怪我をしないようにすることが中心となって子どもの”やりたい”を十分に引き出せていないのではないか?」
「その子にとっては怪我から学ぶこともあるし、それも大事な経験のひとつ。まるっきり怪我をさせないように守りきる保育は、果たしてどうなのだろうか」
ということでした。
「朝来た状態で帰す」が理想とされている中で、そこだけに捉われず「いろんな経験を大事にする」ということも大切にしたり。
保育の考え方をいろいろな先生と意見交換しながら進めていたように思います。
それくらい一人ひとりの「養護と教育」に、0〜2歳児であっても専門性を持って保育することが求められていました。
大変だったけれど、本来の保育士の在り方、心構えを学んだ、大事な時期だったと思っています。
まとめ:どんな園にも、学びがある
「大きな園だから学びが多い」「0〜2歳の園はラク」
——そんなイメージは、現場に立つと案外簡単に覆されます。
園庭がなくても、小さなテナントでも、そこには工夫と専門性と、熱い先生たちのチームワークがありました。どんな園で働いても、いろんな学びがあると思います。
だからこそ、これから保育の道に進む人や、園選びに迷っている先生に伝えたいのは——
「自分は何を大切にして、この仕事をしたいのかな」
そこと向き合っていけたら、きっと大丈夫です。
私がその後、保育園から幼稚園へ飛び込んだ話はこちらに書いています。よかったらあわせてどうぞ。

*せんせいの本棚コーナー*
今回紹介するのは『エリック・カール絵本うた』です🐛
この中には「はらぺこあおむし」「できるかな?」「月ようびはなにたべる?」という3冊の絵本とそれぞれの歌のCDが1枚入っています。
・「はらぺこあおむし」→0〜2歳の子どもでもわかりやすい絵本。CDと合わせるとかなり注目してくれます。体を揺らして聴く姿が可愛いです。☺️
・「できるかな?」→音楽に合わせて読む絵本です。それぞれの動物に合わせて体を動かす体操も兼ねた絵本になっています。🐧
・「月ようびはなにたべる?」→これ、なんとも不思議な音楽絵本(笑)読み終わったらきっと口ずさんでいると思います。🎶
私ももちろん持っていて保育現場でも0〜2歳までそれぞれ読んで見せたことがありますが音楽と絵を合わせて演じることで臨場感が出て、どのクラスでも大人気&集中してみてくれていました。
音楽にノリノリだったり目をまんまるにしてみている子どもたちの姿を、ぜひ体感してみてください。🌸



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